株式投資で一番迷う事はどの株を買うかです。数ある銘柄の中からどのような方法で選ぶのか紹介します。
株を買うという事は「会社を買う」のと同じ事です。1株であれ1,000株であれ、株を買えば誰でも株主になれます。「株主になる」とは、その「会社を所有する」のと同じです。例え1株であっても、会社の一部を手にするわけですから、株を買う時はその会社を所有するつもりで買わなければなりません。株式投資をする上では、ただ株を買うという考えではなく、会社を買うという視点で銘柄選びをする事が大切です。会社を買うわけですから、どの会社なら自分が買っても良いかという判断基準で真剣に選ばなければなりません。当然、業績分析や財務分析に力が入り、真剣な眼で魅力のある投資先を探すに違いありません。会社の業績は好調かどうかとか、財務は健全かといった深い視点から銘柄選別ができるはずです。株式投資で儲けようとするならば、まずは株を買うとは会社を買うと同じ事だと理解する事です。
株価の行方は誰も予測がつきません。何か好材料が出て急騰する事もありますが、反対に悪材料が出て急落する事もあります。株式投資ではリスクを取らなければリターンもあり得ませんが、リスクが高いからといってリターンも高い訳ではありません。少ないリスクで高いリターンを狙う事こそ、銘柄選別の目的なのです。先物取引やオプション取引などの「ハイリスク・ハイリターン」の投資なら話は別ですが、株式投資ならばできるだけリスクを低く押さえた銘柄選別をしなければなりません。「リスクの低い銘柄」とは、すなわち「下値不安が少ない銘柄」の事です。
では下値不安の少ない銘柄とはどういうものでしょうか。一言で言えば、「ファンダメンタルズ」が良好な銘柄です。「ファンダメンタルズ」とは企業価値、業績、収益力、財務、景気などの「基礎的な条件」の事を指し、株価形成の土台となる要因です。当たり前の事ですが、業績の良い企業の株価は高く評価され、業績の悪い企業の株価は低く評価されます。株式市場では、相場の地合いや需給バランスにより株価が変動しますが、どんなに変動しても最終的には株価は「ファンダメンタルズ」の上に成り立っているのです。ですから、「ファンダメンタルズ」さえ良好な銘柄を選べば、一時的に株価がどんなに下げたたとしても最終的にはその銘柄本来の株価に戻ります。こうした「ファンダメンタルズ」重視の投資は比較的中長期の投資手法で時間が掛かりますが、下値不安は少ない上に、日々の株価変動に振り回されずに、企業の成長を見守り続けながら利益を出す事ができます。
「ファンダメンタルズ」が良好な銘柄を選ぶと共に重要なのは、「上昇トレンド」の銘柄を選ぶ事です。「勝利の秘訣」のセクションでも述べていますが、「上昇トレンド」の銘柄は下値不安が少ないのです。「上昇トレンド」とは株価が上昇傾向にあるという事ですが、これから上がり続ける方向性が見えている訳です。「ファンダメンタルズ良好な銘柄」は最終的には株価は上昇するはずですが、現時点で上昇し続けているとは限りません。何らかの理由で人気がないとか、放置されている為に株価が低迷しているかもしれません。株式市場では皆が買わなければ株価は上がらないのですから、いくらファンダメンタルズが良いといってもそれだけでは買い材料にはなりません。実際に投資家が注目し買われている銘柄が「上昇トレンド」を形成する訳で、銘柄選別する際には上昇トレンド銘柄に投資するべきです。